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ビタミン剤

第43章 オッカムの剃刀



Iside

「いらっしゃい、翔ちゃんっ
大ちゃんももう来てるよっあれ?…ニノ??」

「なんかさ、…連れて来られちゃった」

「ううん、いいよ。上がって上がって!
大勢の方が楽しいじゃんっ
あ、じゃあ松潤も呼んじゃう??」

翔ちゃんの横で帽子を目深に被ってるニノ。

顔が赤くならないようにつとめて冷静に
振る舞いながらメンバー勢ぞろいのほうが
面白いかなって思ったのに、翔ちゃんが厳しめな
口調で遮られるんだ。

「今日はダメだ。
ちゃんと2人が向き合って話する機会だからさ。 じゃなきゃ俺らがここに来た意味ねぇだろう」


部屋の奥からのっそり顔をだすリーダー
まるで翔ちゃんしか見えてないみたいにすぐ
傍まで近寄ってく。

「フフ、ただいま翔ちゃん。男らしいね。」

「そりゃ智くんの前だし格好つけたいでしょ。
おかえり、北海道どうだった?」

「うん、美味しいものたくさん食べたよ
翔ちゃんにも食べさせてあげたかったなぁ」

「じゃあ今度は2人で行こうね、
智くんとラブラブ道産子ツアー計画しなきゃ」

「ンフっお土産いっぱいあるから…
……翔ちゃん…会いたかった…」

「俺もだよ……」



いつもよりもうんとあまい空気感の2人の会話
ぼう然として突っ込むのも忘れて見てたら
俺とニノの目の前で抱き合っちゃった。



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