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ビタミン剤

第43章 オッカムの剃刀


「ねえ、夢の中の俺はどんなだった?
俺は、雅紀の身体をくちびるで触れたいよ
全身を舐めて雅紀のぜんぶを愛したい。
俺のありったけの愛を受け入れてほしいな」

「…ぁ、…えっ…んんっ…ふぅ…あっ」

きれいに並ぶ歯列に舌を這わせて
隙間から差し込むとたどたどしくからめて
くれるのが嬉しくてきつめに吸い上げみた。

みだれる吐息を整える暇も与えずに
首筋から鎖骨を舐めて辿っていく。
小さな突起は両方同時に抓むと身体が跳ねるように撓ってあまい声が漏れる。

夢で触れてたときの雅紀よりも
遥かに色っぽくてリアルに伝わる素肌の熱さ。
ぷくっと主張して始める突起を口に含ませて
舌先で転がすように刺激すると

ちいさく喘ぎながら名前を呼ばれる。


「…ぁ…ん…やっ、にの…ぉ…はぁ…ん」

「かずって呼んでって言ったよね?
頭のワルイ雅紀には身体に教えてあげなきゃ
ダメなのかな」

「ひん!…ぁうっ……痛っ…やぁかずぅ」

指先で押し潰すようにつまみ上げると
均等に割れてる腹筋が波打つように動いた。
わき腹から鎖骨付近に手を這わせながら
短パンの布越しに膨らむ形を撫でてあげると
腰を揺らして愛撫から逃れようとする

夢の中でだと相葉さんのほうから、
大胆に押し付けてきた時もあったのに

「雅紀っ、痛いよ。腕の力ゆるめて」

「…ん…はぁ…ごめんね…っ」

言葉も表情も態度も従順な癖に力加減が
できないこの不器用さがいかにも相葉さんらしくて可愛く思えた。

今さら急くこともないかな。

身体を起こして俺よりも背丈のある相葉さんを
抱えるように抱き寄せて不安そうに眸を揺らす頬にくちびるを押しあてた。


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