
創造の双子。リメイク版
第1章 人物紹介
チチチチ…
バンっ!
朝になったようだ。
西華は眠そうに目をこすりながら目覚まし時計を止めた。
窓を開けると空が晴れている。
そして手を振っている人がー…
「海斗っ?!」
びっくりして西華は飛び上がる。
時計は8時を指していた。
「お寝坊さん!おはよう!」
海斗が玄関の前で立っているのが見える。
ややや、やばい!完全に寝坊した!
弟の慧も両親も西華を置いて学校や仕事に行ってしまったらしい。
海斗は毎日8時に西華を迎えに来るのだ。
「海斗おー!ごめんっ!先に学校行ってて!」
「待つから死ぬ気で急げ!無遅刻無欠席がモットーなんだろ?」
ひぇぇぇえ!
西華は慌てて支度をした。
しかし髪型や服装には手を抜かない。
好きな人の前でだらしない格好ではいたくないのだ。
出る前に朝ごはんを口に挟む。
西暦30xx年ー…ご飯を作るのは特別な時のみで
常用食といえば薄いシートで作られたガムのようなもので、1日の栄養などはそれでまかなえてしまうのだ。
