
Best name
第2章 ピュアな世界
『マナを待ってたら
間に合わないって言ってる
急いで着替えて手消毒してこい!』
ゴクっ…オレの喉が鳴った
なんだこの展開はよ!どーなってる…
『あ…あたしできません!』
『お前しかいないだろ。ユメ死なせたいのか!?』
『いやです…っ!』
『だったら早くしろっ!』
『…はい…っ』
ドタドタと走っていく音がした
ものの数分で戻って来て声が聞こえる
始まったようだ
『アイ…絶対倒れるな』
『ハイ…』
二人の声以外…
生々しい音とかはしなかったが
どうにもならない緊張感に汗が出る
出ていくワケにもいかないし…
向かいで祈りながら震えてるばぁさんは
ずっと目を閉じて手を組んで祈ってる
何も…聞こえてなさそうだった、本当に
何もできないオレは
ひたすら時が過ぎるのを待った
…なんて日だ…
『しっかり持て!動かすな!』
怒鳴り声が聞こえてくる
怒鳴られてるのは勿論アイだろう…
『泣くな!目そらさない!危ないだろう!?』
オイオイ…オイ…あのオッサンも
スゲー豹変だな?あんな温厚そうな顔して
そんな怒声を聞いて
一時間ほど経っただろうか
ソウタさんが出てきて
ばぁさんに説明を始めた
アイは…?どこへ…?
向かいでは犬の容態を聞いてるばぁさん
傷は思いの外浅くて打ち所も
悪くなかったのだとか
薬を渡して説明をされている
何故だかオレもホッとして一息ついたが
…オイオイ…頷いてるが
ばぁさん…ホントに話聞けてんのか?
そこへ犬を抱えたアイが現れた
彼女をみてばぁさんはようやく
少し緊張がとれたようにみえる
『マツイさん。ユメ頑張ったよ。もう大丈夫』
ごくごく平静に見える彼女の手に震えは…
見られなかった
慣れてるのか?
それとも肝の据わった子なのか…
一通りの説明をして待ち合いを出る
オレも一緒に
アイがユメをばぁさんにそっと渡して
ソウタさんと出口へ見送った
『それじゃお気をつけて。麻酔切れかかったら
すぐに薬をあげてね。お大事に』
バタン
入口のドアがしまった
アイは手を振って見送り何も言わずにいた
『フ~…いや~申し訳なかったね!』
オッサン…ソウタさんが
くるっとオレの方を向いて詫びた
『病院だから稀にこんな事もあるのだけど~
いやまさかのタイミングで焦った!…
迷惑かけてしまって申し訳ない!!』
『いや…オレは別に』
間に合わないって言ってる
急いで着替えて手消毒してこい!』
ゴクっ…オレの喉が鳴った
なんだこの展開はよ!どーなってる…
『あ…あたしできません!』
『お前しかいないだろ。ユメ死なせたいのか!?』
『いやです…っ!』
『だったら早くしろっ!』
『…はい…っ』
ドタドタと走っていく音がした
ものの数分で戻って来て声が聞こえる
始まったようだ
『アイ…絶対倒れるな』
『ハイ…』
二人の声以外…
生々しい音とかはしなかったが
どうにもならない緊張感に汗が出る
出ていくワケにもいかないし…
向かいで祈りながら震えてるばぁさんは
ずっと目を閉じて手を組んで祈ってる
何も…聞こえてなさそうだった、本当に
何もできないオレは
ひたすら時が過ぎるのを待った
…なんて日だ…
『しっかり持て!動かすな!』
怒鳴り声が聞こえてくる
怒鳴られてるのは勿論アイだろう…
『泣くな!目そらさない!危ないだろう!?』
オイオイ…オイ…あのオッサンも
スゲー豹変だな?あんな温厚そうな顔して
そんな怒声を聞いて
一時間ほど経っただろうか
ソウタさんが出てきて
ばぁさんに説明を始めた
アイは…?どこへ…?
向かいでは犬の容態を聞いてるばぁさん
傷は思いの外浅くて打ち所も
悪くなかったのだとか
薬を渡して説明をされている
何故だかオレもホッとして一息ついたが
…オイオイ…頷いてるが
ばぁさん…ホントに話聞けてんのか?
そこへ犬を抱えたアイが現れた
彼女をみてばぁさんはようやく
少し緊張がとれたようにみえる
『マツイさん。ユメ頑張ったよ。もう大丈夫』
ごくごく平静に見える彼女の手に震えは…
見られなかった
慣れてるのか?
それとも肝の据わった子なのか…
一通りの説明をして待ち合いを出る
オレも一緒に
アイがユメをばぁさんにそっと渡して
ソウタさんと出口へ見送った
『それじゃお気をつけて。麻酔切れかかったら
すぐに薬をあげてね。お大事に』
バタン
入口のドアがしまった
アイは手を振って見送り何も言わずにいた
『フ~…いや~申し訳なかったね!』
オッサン…ソウタさんが
くるっとオレの方を向いて詫びた
『病院だから稀にこんな事もあるのだけど~
いやまさかのタイミングで焦った!…
迷惑かけてしまって申し訳ない!!』
『いや…オレは別に』
