テキストサイズ

Best name

第3章 君の十色

『メチャクチャ、オシャレな
オマセちゃんだったんだよね♪
いつも女の子っぽ~いカッコしててさ』



それだ…


今とはまるでちがう
可愛いフリフリの服着たり
女の子らしいワンピースを着て微笑む写真の数々

ホントに…人形みたいだ

しばらく
ひたすらアルバムのページをめくった

高校か?制服着てる所で終わっていた。

『ほんとに…動物好きなんですね…』

少しはぐらかした

『それ全く変わんないけどね!…~まったく
少し年相応の青春してくれないと
そろそろ心配だよな~…保護者として』

『(笑)…保護者。…趣味とかないんですか?』


『アレじゃ仕事が趣味だよアイツ!』

『ハハハッ。感心すべき点でもありますね。
…オシャレか…興味なくしたんですか?』


『さぁね。…まぁ、オシャレはオシャレだよ
あの子は色んなものにセンスがあるし』

『アソビがない…か』


『~…連れ出してみたら?』

ソウタさんがニヤっとしてオレをみた。

『…は?』

一瞬困惑した
連れ出す?…

『少々ゴーインにでも引っ張りださないと
休みの日なんかちっとも
出てこないんじゃないかアイツ?』

そうなのか…?

『はぁ…でも…イイんですか?』
『~ん?』

『保護者として…?』

オレだってオトコだぞ、オイ?

『ハハハ。良いも悪いもないけどな
アイルは成人しているし
オレはそもそもプライベートまで干渉しないさ』

『ハァ…ハイ。…大…丈夫スカね?』


『何が?』
『いや、その 嫌がられないかな、と…』


『クス。イイもワルイも、嫌がられもないだろ~?
アイル自身が嫌がってないんだから』


なんです…と?


ポカンとしてソウタさんをみる

『それはどういう…?』

『リョウキお前~…
言っただけのイミだろ?~ん
アイルは…わかりやすいぞ?
あんなだけど
見方を変えると逆にわかりやすい』

『はぁ…』

わかりやすい?…どこがだ?
言ってる意味がわかるようなわからないような
オレにソウタさんが続ける

『初めにリョウキが現れた時点で
アイルの反応をみて不穏なものを感じたなら
仮にオレと個人的には付き合ってもだな
わざわざアイルに近づけたりはしないよ』

『…』

それは…つまり…
いや深読みはしないでイイか

て言うかアイツ反応なんかしてたか?


…と、消化不良なオレに

ストーリーメニュー

TOPTOPへ