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第3章 君の十色
『明日なんですけど…できたら時間
30分遅らせてもらえないかなって…』
『なんだ、そんなこと。
もちろん構わないよ。…予定は?
本当に大丈夫なの?』
もし断られたら落涙必至だが一応冷静に聞いた。
『平気。…それじゃ』
『あ、待って?!』
『…』
『コレ…アイちゃんの番号?』
『うん。…じゃぁ』
電話が切れた。
オレのアタマは再びぐるぐると回り始める。
電話が来るとはオドロキだ。
30分遅れる…仕事が忙しくなったか?
具合が悪いんじゃないだろうな?…朝が苦手?
と言うか番号…ソウタさんに聞いたか?
いや…なさそうだ。
あ…名刺…?
以前にカフェで名刺を渡したことがあった。
…持っててくれたのか…?
履歴に残るアイルの番号をしばらく見つめ…
登録した。
通知してるってコトは…知っててもイイ…んだよな?
日曜…
早朝…。
5時に目覚める。
『…じーさんか、オレは…?』
二度寝しようとするが…寝付けなかった。
起き上がって筋トレしたり
ストレッチしたりテレビをみて時間をつぶした。
待ち合わせ場所に向かう
じ~~っと…待ってるのもナンだ
わざとうろうろ遠回りしてギリギリに到着した。
駅の改札口から少し離れた所に
スラリとした女の子が立っている
Tシャツにデニム…アイルだ
ヤバい…待たせたか
慌てて駆け寄った
時間…約束は、しっかりと守る子なんだな
『ごめん!…待たせちまった…?!』
アイルは〃ううん〃と首を横に振った
『今着いた。…時間、ごめんなさい』
『そんなの、謝るなって』
うす化粧に
いつもの格好で目の前に立つアイル
オレ…何か期待してたんだろうか?
と思いつつも、少し違う雰囲気を感じる
仕事の時と違う…
長いストレートの髪は下ろして
肩にはシンプルだけど
オシャレなバックをかけていた
少し…目線がいつもより高いのは…
足元のサンダルのせいだろう
ん?
そしてひとつ…気のせいだろうか
なんか…匂いがする。
アイルの髪が風で揺れると漂ってくるような…
いつもと違う…肌の匂いとは違うような
甘い匂いがした気がした。
…気のせいか
『…』
じっとオレを見る
アイルのまるい瞳でハッとする
『…っ、とりあえず行こか』
アイルは黙ってオレの少し後ろを歩いてくる
30分遅らせてもらえないかなって…』
『なんだ、そんなこと。
もちろん構わないよ。…予定は?
本当に大丈夫なの?』
もし断られたら落涙必至だが一応冷静に聞いた。
『平気。…それじゃ』
『あ、待って?!』
『…』
『コレ…アイちゃんの番号?』
『うん。…じゃぁ』
電話が切れた。
オレのアタマは再びぐるぐると回り始める。
電話が来るとはオドロキだ。
30分遅れる…仕事が忙しくなったか?
具合が悪いんじゃないだろうな?…朝が苦手?
と言うか番号…ソウタさんに聞いたか?
いや…なさそうだ。
あ…名刺…?
以前にカフェで名刺を渡したことがあった。
…持っててくれたのか…?
履歴に残るアイルの番号をしばらく見つめ…
登録した。
通知してるってコトは…知っててもイイ…んだよな?
日曜…
早朝…。
5時に目覚める。
『…じーさんか、オレは…?』
二度寝しようとするが…寝付けなかった。
起き上がって筋トレしたり
ストレッチしたりテレビをみて時間をつぶした。
待ち合わせ場所に向かう
じ~~っと…待ってるのもナンだ
わざとうろうろ遠回りしてギリギリに到着した。
駅の改札口から少し離れた所に
スラリとした女の子が立っている
Tシャツにデニム…アイルだ
ヤバい…待たせたか
慌てて駆け寄った
時間…約束は、しっかりと守る子なんだな
『ごめん!…待たせちまった…?!』
アイルは〃ううん〃と首を横に振った
『今着いた。…時間、ごめんなさい』
『そんなの、謝るなって』
うす化粧に
いつもの格好で目の前に立つアイル
オレ…何か期待してたんだろうか?
と思いつつも、少し違う雰囲気を感じる
仕事の時と違う…
長いストレートの髪は下ろして
肩にはシンプルだけど
オシャレなバックをかけていた
少し…目線がいつもより高いのは…
足元のサンダルのせいだろう
ん?
そしてひとつ…気のせいだろうか
なんか…匂いがする。
アイルの髪が風で揺れると漂ってくるような…
いつもと違う…肌の匂いとは違うような
甘い匂いがした気がした。
…気のせいか
『…』
じっとオレを見る
アイルのまるい瞳でハッとする
『…っ、とりあえず行こか』
アイルは黙ってオレの少し後ろを歩いてくる
