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馬と鹿の咄

第6章 伸ちゃん

【伸ちゃん】

 伸ちゃん。彼は小学校の頃からの同級生でして、早生まれなんですが、彼もド天然キャラでした。


 エピソードもたくさんありまして、読んだ方は、必ず思いますよ。



「あんたの周りには、こんなんしか集まらんのか?」と……。



 過保護で育っててね、まあ、世間知らずなんだわ。


 それに身長が低くてね、当時出会ったのが小学3年で、伸ちゃんが転校してきたんだよね。だけど、1年生かと思うくらいに小さかった。


 よく、1年生の時だけ着る、制服ってあったでしょ。紺色で下が半ズボン。それを着てきたんだから。


 ついたアダ名が、コロポックル。


 成績が学年最下位なんだけど、運動神経がいいから、体育だけがトップで、弁護士できないけど、漢字の読み書きが得意。


 中学卒業したくらいに、漢字検定かなんか受けて合格してたんじゃないかな?


 理科の授業で、植物の事を習ったんだよ。


 先生が「花っていろいろあるよね。どれだけの花を知ってるか、黒板に書きあいして遊んでみよう」と、他の児童と伸ちゃんを指名。


 チョークを持って、どれだけ書けるか、ヨーイドン!!


 バラ、ひまわり、あさがお、タンポポ……等と、知ってるかぎり書いていくんだけど、伸ちゃんは……


 薔薇、向日葵、朝顔、蒲公英……



 知ってる花の漢字を書けるだけ書いて、周りを驚かせてた。


 ただ、先生は「これ、なんて読む?」


 先生も知らない花の漢字を書いていた。


 ただ、かけ算は3の段までしか覚えてなかった。



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