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馬と鹿の咄

第7章 中学時代の先生

【中学時代の先生】

 有馬先生(仮名)ていう、体育の教師がいたんですよ。


 で、有馬先生が、学校でタバコを吸っていた生徒を三人、職員室に連れてきた。


 これは、タバコを吸っていた、三人のうちの一人から聞いた話ね。


 職員室に呼ばれた時、有馬先生に「お前らはまだ未成年やろがっ!!」と言われ、返事せずに、ポケットに手をつっこんで、知らん顔してたらしいんだよね。


 そんな舐めきった態度をとれば、そりゃ先生も頭にくるわな。


 ここは、その生徒の憶測なんだけど、有馬先生は「お前ら!! 俺をいったい、誰やと思ってんねん!!」と、言いたかったのではないかと。


 だが、有馬先生は……



「お前ら!! 俺はいったい誰やねん!!」


 と、言ってしまい、うちらの学年では、有馬先生に「記憶喪失」というアダ名をつけていた。







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