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馬と鹿の咄

第14章 プロオナラーやまさん

 やまさんの1人遊びに付き合いきれないから、ちょっと離れて新聞を読んでたんですね。


 その奇行がエスカレートしてて、それを見てた若い従業員の話では、両端から両人差し指を入れ込んで、横一文字に拡げて屁を出していたとか。


 またね、誰1人として止める者がいないもんだから、やまさんはウケてると思って調子にのってんだ。


 自分も面白いチャレンジは大好きだが、下品なのは勘弁って話でね。


 こんなのが多いから、やまさんの話の八割はケツ絡みですよ。


「よっしゃ、これいける!!」て声がした。


 なにがいけんだよ。


 ずっと、ブーか、プーか、秘技音無しの屁だろぅが。


 んで、私の後輩がやまさんの携帯を持ってケツに向けてんだ。


 録音?


 マジ?


『ピコッ』録音ボタンが押された。







『ヘェ〜〜』







 え!?



 なんか、むかしあったテレビ番組の、トリビアの泉の「ヘェ〜ボタン」みたいな音がした。



 控え室に入ったら、驚きながら満面の笑みを浮かべてピースしてるやまさんと、腹を抱えて酸欠おこしてる後輩がいた。


「笛みたいな音がした」と、笑い転げる後輩。


 録音された音には『ふぇ〜』と入っていた。



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