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文車に乗せた

第2章 ゆらぎ

とても不粋だけれど、まずはいやらしいメールで発情した。

数日後、今度は電話をした。
初めて聴いた一樹の声は、しっとりとした落ち着きがあった。
ざらめ雪で固まった、冬の林みたいに静かな雰囲気。
それでいて、私の内臓まで興奮させてしまいそうな、エロティックな声音をしていた。

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