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文車に乗せた

第5章 逢瀬

彼氏とのペアリングは、わざと外さなかった。
それだけが、これらが不貞行為であるという戒めとして、私をしっかりと見張ってくれるからだ。

神社仏閣が好きな一樹は、私の手を引きながら、まずは氷川神社へ連れて行ってくれた。
どこの神社でも、図々しくお願いをしている私なのに、お賽銭を入れた後、そこで神様に何も告げることができなかった。

きりきりと胃が痛む。
神様は、きっと私を汚らわしいと嫌がっただろう。
ごめんなさい。
私は、只、充たされたかったの。

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