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文車に乗せた

第5章 逢瀬

住宅街にふいに現れた、アジアンリゾート風のホテルに、私たちは吸い込まれるように入館した。

デリヘル待ちらしき中年オヤジと、いかにもな不倫カップルとすれ違い、思わず苦笑する。

部屋に入って、彼氏にアリバイ工作じみたメールを送り終わると、急に、心から罪悪感が、引き潮のように薄れていった。

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