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スノードロップ

第1章 告白

場所はわたしの部屋。
学習机に二人隣り合って座ってて。


ユウくんは、採点中だった。
最後の問題にマルをした時。


「わたし…
ユウくんのこと好きなの……」


言った、ついに!

好きだって言えた!


ユウくんは、無言で驚いていたけど、
すぐににっこりと微笑んだ。


「ありがとう。もう時間だな。
次回までにここまで解いとけよ?」


あれ??

笑顔だけど、そそくさと帰り支度するユウくん。

スルーされた?


「ユウくん、」

きゅっと腕をつかんだら、
ゆっくり振り解かれた。


「…おまえな。
バイトクビにさせる気か?
色気付くなバカ」




伊原有くん。
わたしのいとこ。

パパのお姉さんの息子で、
わたしより4歳上の大学生。

就職は決まっているらしい。


彼女はいないはずって、ユウくんの姉、
マキちゃんが言ってたんだけど…



じっとユウくんを見ていたら、
ウザそうに目を細めて、
わたしのおでこをぺちんとはたいた。


「大学生行きゃー男なんて選び放題だよ。
卒業まであと半年じゃん」


そう言って、ユウくんは
黒のリュックを肩にかけた。

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