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恋と秘密と幼なじみ

第7章 戸惑いと決心の振り子時計

「今帰りなんだ?」

陽姫はご主人様が帰宅した時の犬のようにキラキラした瞳で見上げてくる。

その顔を見れただけで、自分がいかに下らないことで悩んでいたのかと思い知らされる。

(別に気にする必要はないな。俺はひめちゃんが好きで、ひめちゃんも俺が好き。法律とか、関係ない)

「どうしたの?」

彼の決意など知らない陽姫は首を傾げる。

「いや……ひめちゃんはやっぱり可愛いなって思って」
「へっ!?」

小さい声で伝えたのに陽姫は慌てて辺りを見回しながら顔を赤らめる。

「もうっ……こんなとこでいきなりそんなこと言わないのっ!」

嬉しさと照れ臭さを溢れさせて上気した顔が堪らなく愛おしかった。

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