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恋と秘密と幼なじみ

第7章 戸惑いと決心の振り子時計

「私から見たら? 別に私はそんなに祥吾君のこと大人だと思ってないし」

生意気な口調で言うのがむしろ可愛い。

「ちょっと年上、程度にしか思ってないもんね」
「なにそれ? ちょっとじゃなくてだいぶ年上だけどな?」
「たかだか八歳でしょ」

十二歳から考えれば八年というのはものすごい差に思えるけど、そこは敢えてスルーする。

「可愛い彼女を持つと彼氏は気苦労が絶えないねぇー」

陽姫はわざとらしい高飛車なキャラを演じて笑う。

「いやまあ、そういうのは大丈夫なんだけどね」
「やきもち妬いたって言ったくせに!」
「そういうのじゃない。俺のやきもちは」
「じゃあ何よ?」

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