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恋と秘密と幼なじみ

第8章 夏の足音

陽姫のテストの成績は良く、両親はそれを全て祥吾のお陰だと感謝していた。
一年生最初の期末試験もこの調子で頑張って欲しいと期待がかかっている。

「さ、冷房かけたから勉強頑張ろうか」

家庭教師の時の祥吾は甘さや優しさがない。
声色もすっかり先生モードに変わる。

「涼しくなったら涼しくなったで勉強する気にならないなぁー」

そう簡単に切り替えられない陽姫は唇を尖らせて頬杖をついて溜め息を漏らす。

「そう? じゃあ冷房切るね」
「鬼ッ!」

リモコンに手を伸ばした彼の手をぱちんっと叩いた。

諦めて勉強を始めるが、陽姫は敢えて胸元の開いたタンクトップで何度も屈んではブラジャーを見せて挑発する。
しかし祥吾はまるでそちらに視線を向けずに厳しく指導を続けていた。

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