テキストサイズ

恋と秘密と幼なじみ

第8章 夏の足音

デートと呼ぶには物足りなさを感じるが、二人で歩ける嬉しさがあった。

最近は流行から定番になりつつある全国各地のB級グルメの屋台で焼きそばと唐揚げを買い、海を眺めながら食べる。
テレビで喧騒するほど美味しいものではなかったが、二人で海風に吹かれながら食べると、それなりに美味しく感じられた。

「ねぇねぇ、これから特設ステージでご当地アイドルのステージがあるんだって!」
「へぇ……そんなのいるんだ」

あまり乗り気じゃない祥吾を引っ張ってステージへと向かう。

B級グルメとゆるキャラとご当地アイドルは今時の定番と言えた。

聞いたこともないご当地アイドルのステージは身内と思われる人たちが声を張り上げて盛り上げている。

ストーリーメニュー

TOPTOPへ