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恋と秘密と幼なじみ

第8章 夏の足音

「祥吾君はどの子がタイプ?」
「えー……俺はあんまり可愛いと思える子はいないな」
「うわー! ずいぶん上から目線だね」
「だって俺の彼女の方が百倍可愛いし」

ボソッと呟いたその言葉に陽姫の体温は更に上昇してしまった。

「もう……いきなりそういうこと言うの禁止だかんね」

人混みに紛れ、祥吾の手をギュッと握った。
それと同じ力で祥吾も手を握り返してくれる。

アイドルのステージは十五分くらいで終わり、次は婦人会のフラダンスという興味のないステージだったので二人はその場を立ち去る。

その時、

「あっ! やっぱりひめちゃんだ!」

突然背後から声を掛けられ、二人は慌てて手を離して振り返った。

「ほ、ほのかちゃんっ」

親友のほのかと数名のクラスメイトが手を振りながらやって来た。

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