テキストサイズ

恋と秘密と幼なじみ

第11章 プールの中の恋人

「気持ちいい?」

小さく囁いて訊ねる。

陽姫は困った目をしながら顔を上げ、小さく顎を引いて頷いた。

そして身を乗り出して祥吾の耳に吐息と共に

「あんまりされると……欲しくなりそう……」

と囁いた。

「俺も……ひめちゃんが欲しくなる……」
「……えっち」

嬉しそうに笑った陽姫はするりと祥吾の腕から逃げてプールサイドに上がった。

水滴を滴らせた姿は水浴びを終えた天女を思わせる。

その美しさに惹かれるように祥吾もプールから上がった。

「ねぇ……そろそろ……帰ろうか?」

まだまだ遊び足りないとはしゃいでた女の子と同一人物とは思えない変貌ぶりだった


ストーリーメニュー

TOPTOPへ