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恋と秘密と幼なじみ

第1章 ご褒美のお願い

まだ中学生になったばかりの陽姫は子供丸出しのあどけない顔立ちだ。
少しふっくらとした頬っぺたや整えてない眉はこの間までランドセルを背負っていた名残を色濃く残している。

しかし上目遣いに睨む目や、その先に見えるTシャツの胸元は妖しい艶やかさがあった。

「せ、先生のおちんちんなんて見てもグロいだけだよ……」
「狡い。お兄ちゃん、そうやって約束破るんだ」

拗ねる姿はいかにも子供だが、成長を帯び始めた身体は艶めかしかった。

「お兄ちゃん」と呼んだのは、もちろん血縁関係があるからではない。近所に住む二人は幼い頃からよく遊んでおり、その名残りの呼び方だった。

付近の国立大学に通う祥吾を『是非娘の家庭教師』に、と彼女の母親からお願いされ、この春から引き受けている。

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