恋と秘密と幼なじみ
第12章 キャンプと嫉妬
「相手はやっぱり内緒?」
「……ごめん」
たとえほのかが相手でも祥吾のことは言えない。
彼女からバレることはないと信じているが、八歳も年上の幼なじみとは言えない。
知られた途端に崩れてしまう世界に思えていた。
「そういうほのかちゃんは?」
「えー? 内緒」
「ズルいよ!」
「どうしようかなぁ?」
「彼氏、いるの?」
「まさかぁ! 片想いなだけ」
ほのかはぶんぶんと手のひらを振り、静かに笑った。
「もしかして……鬼澤君?」
ご飯の時はそんな素振りはなかったが、控え目な彼女のことだから他の女子に譲って引いていたのかも、と直感的に感じた。
「まさかぁ。そんなわけないでしょ」
「そうだよね」
「私は……内緒だよ?」
「うん。もちろん」
「弓道部の先輩なんだ……」
言わないとか言いつつ、ほのかは言いたくて仕方なかった様子で教えてくれる。
赤らめた顔とキラキラした瞳を見て、陽姫まできゅんっと淡くて切ない気分にさせられてしまう。
「……ごめん」
たとえほのかが相手でも祥吾のことは言えない。
彼女からバレることはないと信じているが、八歳も年上の幼なじみとは言えない。
知られた途端に崩れてしまう世界に思えていた。
「そういうほのかちゃんは?」
「えー? 内緒」
「ズルいよ!」
「どうしようかなぁ?」
「彼氏、いるの?」
「まさかぁ! 片想いなだけ」
ほのかはぶんぶんと手のひらを振り、静かに笑った。
「もしかして……鬼澤君?」
ご飯の時はそんな素振りはなかったが、控え目な彼女のことだから他の女子に譲って引いていたのかも、と直感的に感じた。
「まさかぁ。そんなわけないでしょ」
「そうだよね」
「私は……内緒だよ?」
「うん。もちろん」
「弓道部の先輩なんだ……」
言わないとか言いつつ、ほのかは言いたくて仕方なかった様子で教えてくれる。
赤らめた顔とキラキラした瞳を見て、陽姫まできゅんっと淡くて切ない気分にさせられてしまう。