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恋と秘密と幼なじみ

第3章 発育のお手伝い

彼にとって鹿ノ倉陽姫はいつまで経っても無垢で可愛い女の子という印象だったから、この間の彼女の態度は少しショックがあった。

『でもまあ、ヒメちゃんも中学生だもんなぁ……俺も中坊の頃はオナニーばっかしてたもんな……』

そう割り切ってみようとするものの、やはり妖精のような女の子の性の芽生えというものには抵抗を覚えずにはいられなかった。

もちろん祥吾にはロリコンの趣味など微塵もない。

ピンポーン

「誰だ?」

寝転んでいた祥吾が起き上がる。
両親とも仕事に出てるこの時間は彼が来客に応対するしかなかった。
この時間に来るのは大抵訪問販売と相場が決まっている。

「はい?」

苛立たしさを隠しもせずドアを開ける。

「陽姫ちゃんでした!」

そこに立っていたのは先程までその成長を複雑な思いを馳せていた十二歳の美少女だった。
瞬間、気まずさで顔を熱くした。

しかしそんな彼などお構いなしに少女は「暑いね」などと言いながら、勝手知ったる様子で上がり込んでくる。

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