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恋と秘密と幼なじみ

第13章 人生終了のお知らせ

「だよねー。二十歳にもなって十二歳の女の子と付き合ったら犯罪だもんねー」

さらりと王手飛車取りのような一言を決め、母は台所へと向かっていった。

(これはヤバいっ……かなりヤバいっ……)

祥吾は平然を装うため、スマホを見ながら立ち上がり部屋へと戻っていく。

(もしひめちゃんと付き合ってることがバレたら両家を交えた家族会議……いや、ひめちゃんのご両親が激怒して警察に通報とか……)

恐怖とは想像の生みの親である。
祥吾の脳内では次々と最悪の事態が展開されていった。

(いや、警察とかそんなんより……もう二度とひめちゃんに近寄ることすら出来なくなる……)

今の祥吾にはそれが何よりも怖れていることであった。

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