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恋と秘密と幼なじみ

第13章 人生終了のお知らせ

むしろ母親達には真実を告げ、仲間になって貰い外堀から埋めるという作戦も、八歳差という非常識さが立ちはだかっているので出来ない。

むろん祥吾も陽姫も独立した大人であれば親たちも何も言わないだろう。

だから祥吾はバレないように細心の注意を払って来たつもりであった。

しかし恋というのは盛り上がるとどうしても隙が生まれてしまう。

幸せの絶頂において、気が緩まない方がおかしいのかも知れない。

ふとカレンダーを見ると明日は陽姫の家庭教師の日であった。

いつもなら愉しみになるその日が、何だかとても憂鬱にさえ感じる。

陽姫に会いたい気持ちは少しも変わらない。
しかし陽姫の両親と顔を合わすのは気が重かった。

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