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翌朝。

「祥吾。今日家庭教師の後、ひめちゃん家で両家の家族会議だから」

母はにやけながら肩を叩いてくる。

「な、何だよ、それ？」

やはり陽姫の言ってたことに間違いはなかった。

祥吾の手のひらは冷や汗でぐっしょりと濡れていた。

「じゃ、愉しみにしててねー！」

具体的なことは何も言わず、母は仕事へと向かってしまう。

「マジかよ……」

父は朝早く家を出て行ってしまったので何も話をしていない。
だが家族会議というからには両家の父親も参加するのは間違いなかった。

「うわー……人生終了のお知らせか、これ……」

目の前が真っ暗になっていくのを感じていた。

もはや逃れられない。

いきなり訪れたこのピンチに、立ち向かうしか選択肢は残されていなかった。