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恋と秘密と幼なじみ

第14章 エピローグ

「まぁな」

「祥吾君が真剣に付き合ってますとか言い出したときは凄い緊張したのに、なんか損した気分さえしたし!」

今となってしまえば笑い話だったが、あの時は陽姫も本気で焦っていた。

もし二度と逢えないことになったらどうしようと思い、泣きそうだった。

「許嫁だったなんて、全くの予想外だったよなぁ」

「でも祥吾君八歳だったんでしょ? だったら覚えておいた欲しかったけどなー……」

わざとらしく恨みがましい目つきで睨む。

「んなこと言われても……母さん達がふざけてノリで言ってたのに乗っかっただけだろ、それ」

「その頃は私のこと、好きじゃなかったんだ?」

「馬鹿か! 産まれてすぐの赤ちゃん見て恋に落ちるとか、それ相当ヤバいヤツだろ、逆に」

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