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恋と秘密と幼なじみ

第4章 秘密の恋のはじまり

「ひめちゃんどう? 鬼澤君は?」
「どうって?」

不意にほのかに訊かれ、首を傾げた。

「どうって……気になってる?」

もう一人の女子も興味津々に訊ねてきた。

「気になってる? 別にそんなことはないけど?」
「えー? そうなんだ。意外」

ほのか達の声は明らかに先ほどまでよりワントーン上がった女子トークのものに変わっていた。

「鬼澤君は絶対ひめちゃんに気があるよ!」
「えーっ!? ないない! だってまだ知り合って一ヶ月だよ?」

意外すぎて驚いたのはむしろ陽姫のほうだ。

「鬼澤君って人気あるし、大変そうだけどね」

ほのかは何か勝手に独りで合点したように呟く。

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