恋と秘密と幼なじみ
第4章 秘密の恋のはじまり
日が傾いてくる頃、帰る前にみんなが申し合わせたようにトイレへと行ってしまい、陽姫と鬼澤の二人だけになってしまった。
「愉しかったね」
「ほんと。鹿ノ倉ってノリがよくて面白いよな」
「鬼澤君もイメージと違ってノリがいいよね」
六人と違い、二人きりになるとどこかぎこちなくて変な空気になってしまう。
「あの、さ」
「なに?」
「鹿ノ倉って……付き合ってる奴、いるの?」
堂々とした雰囲気の鬼澤らしくもなく、緊張気味に訊かれ、陽姫の方も何だか緊張してしまう。
「付き合ってる人とかは……」脳裏に祥吾を思い浮かべながら答える。「いないけど」
「そうなんだ」
含みを持たせた答え方をしたが、鬼澤はほっと安堵した顔で笑った。
それが傾いた日に照らされて、輝いていた。
あまりにも爽やかで、打算のない、爽やかな笑顔だった。
不覚にも陽姫はドキッとしてしまう。
「愉しかったね」
「ほんと。鹿ノ倉ってノリがよくて面白いよな」
「鬼澤君もイメージと違ってノリがいいよね」
六人と違い、二人きりになるとどこかぎこちなくて変な空気になってしまう。
「あの、さ」
「なに?」
「鹿ノ倉って……付き合ってる奴、いるの?」
堂々とした雰囲気の鬼澤らしくもなく、緊張気味に訊かれ、陽姫の方も何だか緊張してしまう。
「付き合ってる人とかは……」脳裏に祥吾を思い浮かべながら答える。「いないけど」
「そうなんだ」
含みを持たせた答え方をしたが、鬼澤はほっと安堵した顔で笑った。
それが傾いた日に照らされて、輝いていた。
あまりにも爽やかで、打算のない、爽やかな笑顔だった。
不覚にも陽姫はドキッとしてしまう。