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恋と秘密と幼なじみ

第4章 秘密の恋のはじまり

ようやく火をおこせた祥吾は疲れた様子で岩に座っていた。
その様子を見て陽姫は余計にそわそわし始める。

「もういいでしょ、お母さん!」
「仕方ないわねぇ」
「いえーい! お兄ちゃん遊ぼう!」

仕事から解放された陽姫は勢いよく祥吾に駆け寄った。

「おいおい。石だらけなんだから転ぶぞ」
「平気へーき! よっ!」

子鹿のように軽やかに飛び跳ねる姿は彼女が心がけていた大人っぽい女子とはかけ離れている。

「可愛いな、そのワンピース」
「あっ……気付いてくれたんだ!」

昨日買ったギンガムチェックのワンピースをさっそく褒められて陽姫は満面の笑みを浮かべる。

「でもアウトドアならもっと動き易い服がよかったんじゃないの?」
「いいのいいの! どうせ河原で脚ばしゃばしゃするだけだし!」

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