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恋と秘密と幼なじみ

第4章 秘密の恋のはじまり

このキャンプ場は両家合同の行楽で何度か来たことがある場所だ。
日帰りで自然を満喫するにはうってつけの、静かで緑豊かなところだった。

「行こう!」

祥吾の手を取り、川へと進む。

「ちょっ、少し休ませろって」
「もう十分休んだでしょ!」

無理矢理引く娘を見て「陽姫! 祥吾君に迷惑かけるんじゃないよー」と母がたしなめる声を上げていた。

昨日の同級生の男子のようなテンションの高さは、大学生の祥吾にはない。
そこに年齢の差を感じ、陽姫は唇を尖らせて少し拗ねた。

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