テキストサイズ

恋と秘密と幼なじみ

第5章 葛藤と幸福

上から見下ろすアングルだと陽姫の長い睫毛がより優雅で可憐に感じる。

ベースの化粧すら施してないのに、妖しいほどの魅力を感じさせる。

「キ、キスもだ……」
「えーっ!? キスはいいじゃん! けち!」
「ケチとかそういう問題じゃなくて」

意識すると余計にその唇は、罪深いほどに美しかった。
ぷにっと膨らんだ、赤いその唇に触れてみたくなる。

「キスは……まあ、たまになら……」

彼女の純白で無垢な身体を穢さないという祥吾の誓いはあっという間に綻んでいく。

「じゃあ……」

陽姫は緩く瞼を閉じ、スッと唇を可愛く差し出した。
照れて赤くなるほっぺたが愛らしい。

祥吾も顔を赤くしながら、その愛らしい唇にちゅっと口づける。
興奮していた彼は、この歳下の恋人が見た目に寄らず大胆であることをすっかり忘れてしまっていた。

「んっ!?」

ストーリーメニュー

TOPTOPへ