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恋と秘密と幼なじみ

第5章 葛藤と幸福

唇が重なった瞬間、陽姫は彼の首に腕を回し、力いっぱい引き寄せてきた。

逃げる間も与えずに陽姫の舌が祥吾の唇を舐めてくる。

「ちょっ」

慌てた弾みで口を開いてしまい、その隙間に彼女の小さな舌が割り込んでくる。

「んーっ!?」

どちらが歳上なのか分からないほど焦ってしまう。

少女の舌はぷりっと弾力があり、とても熱かった。

逃がすまいと陽姫の舌は祥吾の口中を舐め回して来る。
清純無垢なこの子にこんな激しいキスをされるなんて思いもしなかった。

押し返そうと自らも舌を伸ばすと、当然のことながら二枚の舌は絡み合ってしまう。

キスというのは不思議なもので、その蕩けるような感覚に祥吾の反発する気持ちも消えてしまっていた。

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