テキストサイズ

『甘い蜜』

第41章 甘い蜜 41





「え、神崎なら…さっき会長が連れてきましたけど?」

昼休憩に入り、ざわつく教室の中倉本君という子が俺に真ん丸な目を向けて答えた。

あの、バカ…。
無茶してないといいんだけど…。

「ドコに行ったか分かるかな?」

生徒会室に戻った…ワケはないだろうし。

「いや~…。神崎が嫌々連れてかれてるっぽかったんで心配して俺も後を追おうと思ったんですけど…」

「隼人に威嚇された…でしょ?」

「…まぁ、ぶっちゃけ。」

だろうね…。
前に神崎君と二人で居たトコロを見てるだけに…仕方ないか。

「何かあったんですか…?二人して神崎を探すなんて?」

「ん~、何かあったってワケではないんだけどね。」

軽く笑って何も無かった様に離れよ…そう思った。
別に何かあったワケでもないんだしね。
ただ…嫌な予感はさっきから消えてはくれないけれど。

ストーリーメニュー

TOPTOPへ