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『甘い蜜』

第67章 甘い蜜 67*

つられたんだ…そう思う事にすればいい。

「で、嬉しいのかよ?」

「…さあな。」

「なんだよ…それ、いつもはぐらかすんだから今日ぐらい言えよな。」

拗ねた様に口を尖らせ、俺の頬を両手で包み込んだ神崎が…

「…俺は、アンタと付き合って後悔してない。」

そんな殺し文句みたいな事を口にするもんだから…

「…俺を本気にさせたのはお前が初めてだ、そう思っておけ。」

「ははっ…アンタらしー。」

「…うるせぇよ。」

「ん…、っあ…!」

余裕でいられるのも今だけだ…つーの。

「ばかっ…いきなり、動くなっ!」

「俺にカマをかけようなんて、…百年早い。」

「っ…、そんな事してないだろ、…っあ!」
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