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『甘い蜜』

第64章 甘い蜜 64※

「っ…は、大丈夫だか…ら動いて、い…よ?」

嘘つき…今だって俺の腕を掴んだ手が震えてるくせに。

どうしてそう、可愛い事ばっかり言うだろうね…コイツは。

「…嫌だね、しばらくこのままでいる。」

お前がちゃんと落ち着いて…俺を、俺だけを感じれる様になるまで待っててやるから。

だから…

「そんなに泣くなよ…」

またうっすらと涙の見える瞳にキスを落として…

おでこ、頬…首筋、お前の全てが愛しくて順番に俺の証である事を示す様に。

「泣いてるのはイヤだからじゃないか、ら…」

それに答えるかの様に神崎が俺に向けた言葉。

「…分かってるから。」

ちゃんと、俺だってお前とシンクロしてるよ…この気持ちは。

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