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はっぴぃえんど⁈

第23章 story23 はっぴぃ❤︎ばーすでぃ⁈〜2018〜M×S❷

*Sside*

これまで父さんが俺のする事に反対し、俺が無理矢理押し切ってきたパターンは何度もある。事務所に入るときだってそうだったし、デビューするときだってそうだった。

父さんのこと、分かっているようで、分かっていなかったんだな。反対していても、俺が決めたらそれ以降は何も言わなかった…。見守ってくれていたんだよね。

こんな事に、今更気付くなんて。
溢れた涙が止まらず俯くと、潤がハンカチを差し出してくれた。

その時、コンコンとノックする音がして、料理が運ばれてきた。

スタッフ「前菜の“季節野菜のエチュベ、帆立のポワレを添えて”です」

翔母「うわぁ、美味しそう。もう、話はまとまったわよね。さあ、“季節野菜のエチュベ、帆立のポワレを添えて”をいただきましょう。ほら、潤くん、早く翔の涙を拭ってあげて!ドラマみたいに、人差し指でそっと…」

「ちょっ…母さん!」

潤「からかわないで下さいよ…」

母さんの一言で、空気が変わった。

それからは、和やかに時間が過ぎていく。

翔母「翔も36歳か…早いものね」

潤「翔くんが産まれた時の話、聞かせて下さい」

産まれたとき?俺もあんまり聞いたことがないかも。

頷いた母さんが、思い出すように語り始めた。




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