Baby love
第12章 すれ違い。
M side
N「てかさ、翔さんはさっきから誰と電話してんの?」
M「・・・」
楽屋の隅で、仕事の資料に目を通しながらもずっと電話したままの翔くん。
しかも機嫌悪そう・・・
M「お母さんだと思う・・・」
N「翔さんのお母さん?」
まさか、とカズが顔を強張らせる。
N「まだ見合いの話?!」
M「・・・うん。」
俺と付き合う事になって、やっぱり見合いは出来ないと断った翔くんだったけど、そう簡単に話は終わらないみたいで・・・
M「見合いの日も決まってて、会うだけ会ってみろって言われてるみたい。」
翔くんは、ちゃんと俺に話てくれる。
N「全くもう!プロポーズした相手いるってのに・・・」
M「紹介できない相手だからね。」
N「・・・潤くん。」
心配そうに、俺の手を取る。
M「・・・気にしてない。
翔くんが、それでも俺が良いって言ってくれてるから。」
強がりでも何でもない。
ホントに、翔くんを信じてる。
N「・・・翔さんを見直さなきゃな。
ちゃんと、大事にされてるんだね。」
嬉しそうに、カズが微笑む。
M「俺、見合いしてきたら良いと思ってるんだ。」
N「は?!」
M「翔くんはそんな事出来ないって頑なに断ろうとしてるんだけどさ・・・
それじゃ話が終わらないし。」
N「待ってよ潤くん・・・
すんなり断れるか分かんないよ?
会っちゃったら話進められる可能性のが高いって!」
M「翔くんのご両親は、そんな勝手な事しないよきっと。」
N「潤くん!」
M「最近、ずっとお母さんと言い合いばっかしてるんだよ。
見てらんない。」
言い合いの原因の一端は、俺にあるんだし・・・
N「俺は反対だよ。」
M「カズ・・・」