Baby love
第12章 すれ違い。
M side
N「相手の女がどんなコか分かんないじゃん。
翔さんみたいな良い男簡単に手放さないって。
面倒事になるだけだよ!」
カズは、俺が傷付かないか心配してくれてるんだろう。
ずっと俺の味方でいてくれる頼もしい存在だ。
翔くんを信じてるし、カズも居てくれる!
大丈夫だ。
M「ありがとう、カズ。」
口を尖らせて、拗ねた表情をするカズはやっぱり納得いかないみたいだけど。
N「・・・お見合い当日、翔さんがお腹壊してトイレから出られなくなるように呪いかけとく。」
M「あははっ、翔くん可哀想。」
カズらしいエールだと受け取っておくよ。笑
翔くんに目をやると、電話を終えてイライラしながら資料を睨んでいる。
忙しいのに、ストレスまで抱えて・・・
体調崩さなきゃ良いけど。
カズの呪いにかかっちゃうよ。
今夜、ちょっと会えないかな。
ちゃんと翔くんを充電しないと、見合い行ってきて良いよって言う勇気が出なくなる。
カズにあんだけ自信満々に言っておいて情けないけど、やっぱり怖いもんは怖い。
“ 今日、時間ある? ”
一言メールを送って、小さくため息を吐いた。
まだメールを送る前に少し緊張してしまう。
翔くんをいっぱい抱きしめたいなぁ・・・
疲れもストレスも、全部俺が癒してあげられたら良いのに。
不機嫌そうな翔くんを見て、キュッと胸が痛くなった。