Baby love
第26章 潤くんとお母さん。
M side
「お父さん、私あなたに嘘をついていました。
田舎の母の様子を見に行くと出掛けていた半分は、お友達とディナーへ行ってたんです。」
「・・・なんだって?!」
「お友達と夜に会うなんて言ったらあなた煩いんだもの。
ケンカなんてしたくないけど、家に篭ってばかりじゃストレス溜まってしまうし。
たまの息抜きのおかげで、これまで夫婦円満でこれたでしょう?」
「・・・・・」
だいぶショックを受けているらしい。
口を開けて固まっているお父さんがなんだか可哀想に思えてきた。
「大事なのよ、外での付き合いって!
私はうまくやってきたけど、
潤くんは嘘なんてつけなさそうだし・・・
翔がちゃんと理解してやらないと。
捨てられるわよ。」
S「・・・それは嫌だ。」
M「・・・」
しょんぼりした翔くんとお父さん。
ほんと、そっくり・・・笑。
M「翔くん、飲みに行く時はちゃんと何時に帰るか始めに言うようにするよ。」
昔みたいに、翔くんへの寂しさを紛らわす為にバカみたいに飲んだりしないしね。
M「あと・・・遅くなる時は、
迎えに来てくれる?」
S「良いの?!」
M「翔くんが良ければ。
・・・友達にも紹介するよ。」
S「潤〜っ♡」
M「わ、ちょっと・・・!」
ガバッと抱きつかれて焦る。
お父さんもお母さんも見てる前で・・・!!
S「そうだ!」
顔をあげた翔くんがお父さんを振り返った。
S「俺らが付き合ってる事、父さんは良いのか?
俺、潤と結婚するつもりだけど。
もうプロポーズしたし。」
M「しょ、翔くんっ、」
そんな急に結婚の話なんて・・・!
「・・・分からん。」
S「分からんってなんだよ!!」
「正直、相手が松本くんだとは夢にも思ってなかったからな・・・
まだ驚いてるよ。」
・・・当然だ。
息子がお見合いを蹴って男と恋愛中なんて、普通なら殴られてもおかしくない。