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家庭教師との恋愛

第1章 初めまして

「じゃあ、今日はとりあえず英語と数学のテストから始めよう」

そう言って、私の目の前に英語と数学の問題が書かれている紙をおいた。
中学の復習が少しと今までの範囲の問題が書かれている。30、40問くらいか…

「制限時間はないから、ゆっくりやってみて わからないのは飛ばしていいから」

「わかりました」

始め、と言われたのでシャーペンを紙の上に走らせる。
まずは英語。単語、発音、文章問題、穴埋めなどがある。単語と文章問題がうまく進まない。
発音とか穴埋めはなんとかなるけど…文章は単語が全くわからない。

わかる部分もあるけど、一つの単語がわからないと文章の意味を理解できない。ここは飛ばすか…



しばらくして、英語の最後の問題が終わった。次は数学。

…やばい、これ半分は図形だ… 図形はすごく苦手。
公式を使っても、なぜか答えにならない時があったり、使う公式を間違えたりもする。とりあえず求められるものは頑張ってやるか…



最後の問題が解き終わり、終わりましたと声をかける。
そうすると先生は読んでいた本を閉じて、採点を始めた。

「英語は単語と文章問題…数学は図形だね」

丸とペケを赤ペンで書かれていく。
最後に点数を見ると…いたって普通だ。

「平均より少し上か…でも、ちゃんとやればいい点は取れるな」

ペン先をしまうためにカチッとペンを鳴らし、筆箱に入れた。

「じゃあ、次からは苦手なところを徹底的にやっていこう」

先生がちらっと時計を見たので、私も時計の方に視線を向けた。

「微妙な時間だ…」

「じゃ、残り時間はお互いの話をしようか」

そう言って、先生はクッションに座り直した。

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