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家庭教師との恋愛

第1章 初めまして

と言っても…特にこれという話題が見つからない。
初めましてのひとだよ?何を話せって言うのさ!

「…志乃ちゃんは写真が好きなの?」

先生が棚の上に乗っている一眼レフを見て言った。

「あ、はい…撮るのはまだまだですが」

写真を撮るのは好き。その時見た景色とかを記録として残せるし、いい写真が撮れたらもう止まらない。
旅行中によく撮るけど、親に呼ばれても反応せずにずっと撮る時もある。プロになって見たいとも思うけど、私の実力じゃ絶対に無理。
夢の夢の夢だよ…

「俺はスマホとかデジカメでしか写真を取らないからなぁ…志乃ちゃんはすごいね」

「いやいや、写真は大したものじゃないので…!私なんてまだまだです」

まぁ、下手でも撮るのは好きなんだよ…
うん…

「そういえば、先生は法学部なんですよね?」

「うん、そうだよ」

「何になりたいんですか?」

法学部と言っても、結構たくさん進む道がある。先生は何になりたいんだろう…

「弁護士 小学生からの夢で」

「え、すごい!」

小学生からの夢を叶えようとするのすごい…!
てことは、めっちゃ難しい試験を受けるのか…そう考えるとすごいなぁ…

「じゃあ、志乃ちゃんの夢は?」

「え、えっと…写真家か小説家です…」


私の夢は現実的ではない。
だから、きっと会社員をしながら趣味で写真と小説を書いて終わるんだろうな…


「へぇ、すごい夢じゃん じゃあ、小説とかは今書いてたりするの?」

「たまにサイトとかには…あげたりしてます」

今度読ませてよと言われ、私は首をブンブンと横に振った。
先生は「じゃあ、いつか読ませて?」と言って、軽く笑った。
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