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×××だけのプリンス

第6章 S&N 5つのパズル

「ねぇ、ニノ…」
「なに?」


俺は楽屋で2人きりのニノの服を掴む。


「智くんとケンカしちゃった…」
「あーらら、あの人とケンカしたら
めんどくさいよー?したことないけど。」


そう言ってんふふ、と1人で笑い出す。


「ちょっ、笑ってないでちゃんと聞いてよ?」
「はいはいはいはい。
じゃあ今夜うち来ますか?相談聞くから。」


ニノん家!
何気に初めてかも♪

俺はその提案にウキウキのまま
大きく頷いた。


「じゃあこの話は今は終わり!
ジュース買いに行きますけどいります?」
「んー、じゃあカルピス。」


ニノはそれだけ聞いてさっさと行ってしまう。

なんか、一部の後輩に好かれるのわかるな。

雅紀はたくさんの後輩から好かれてるけど、
ニノの優しさがわかるのは一部かもしれない。

俺はその一部に入ってるな。


「どーぞ。」


いつの間にか帰ってきていたニノに
カルピスをピトッと頬につけられる。


「つめてっ、ありがとニノ。」
「ん。」


立ったまま缶のジュースを飲む横顔に
ご主人ながら惚れ惚れしてしまう。

ホントだったら、俺が受けるほうなのかな?

でも実際は、ニノは俺に可愛い姿を
見せてくれる方の立場。


なんか、今日の夜が楽しみになってきた。

いつの間にか笑みが浮かんできて
近くにいた雅紀に指摘された。


「別に何でもないよ♪」
「うわー、絶対なんかある。
エロいこと考えてる顔してる。」


周りのメンバーにしょーちゃんのへんたーい
なんて言いふらすお前も十分可愛いよ
なんて、声に出しては言えない。


一方で、雅紀のしょーちゃんのへんたーい
を聞いてしまった智くんは
眉をひそめて険しい顔をしていた。

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