
はしたない女の子は好きですか?
第3章 ▼もっとみたい
呼吸音、鼓動の音、普段気にもならないそれが相手に聞こえそうだって思ってしまうし、それが妙に気恥ずかしい。
あぁまず、私、何しようとしてたんだっけ。
そうだ。ひーくんと1歩進んだ関係になりたくて、ひーくんの可愛い顔がみたくて。
ひーくんの…やらしい顔が見たくなったんだ。
「ひーくん、ベッドに横になってもらっていい?」
「えっ?!」
「はやく」
なんて色気ない誘い方だろう。さっきまでの甘酸っぱいような空気なんてなかったかのよう、私はサバサバとしていた。
1回ふっきってしまったからだろう。だんだんとさっきまで考えていたやましいことが、頭の大部分を支配し始めた。
ひーくんは困ったようなよく分からない顔をすると、言われた通りベッドの上に横になる。
私もベッドにのる。
ベッドが軋む。
そしてひーくんの顔をなでると、おもむろにキスをした。
本当はこの空気で、ひーくんからムラムラしてくるのを期待してたけど、私の方が先にそうなってしまった。
なんだか、可愛いひーくんをみたくて、触れたくて。
