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「松本様から御指名です」

ボーイが私に耳打ちする。

「ちょっと行ってきます」と
マエダの肩に添えた手を掴まれた。

「松潤の所に行くの？」
「はい。御指名を受けたので」

そういうルールだということは
マエダも分かっているはず。

でも……例外もある。

「社長が松潤にトモチンさん盗られたッ！」
「トモチンにフラれた───ッ！」
「やっぱりジャニーズの方がいいよねー」

部下に馬鹿にされ
黙っているマエダではなかった。

「ここで一番高い酒入れて」

これが例外。