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MITO

第2章 家政婦修行

 そして、ついに実食。


 デヴィッドが出来上がったものを、ワゴンに乗せて運んでくる。


「ジャガー、ボンサン、我々が作った玉子焼きと、おにぎりを召し上がって下さい」


 水戸さんとデヴィッドは、おにぎりにもチャレンジしていた。


「ジャガーは水戸さんが作ったものを、ボンサンは僕が作ったものを……」


「ちょっと待て」


 ボンサンが、不満全快の表情を見せた。


「あのさ、デヴィッド……普通、少量ずつ分けて食べ比べるだろ。なんで、こっちは全廃棄物処理を受け持たなきゃならんのだ」


「大丈夫だよ。そっちが俺の作ったやつだから」


「それが心配なんだよ!!」


 ボンサンの前には、黄色を捨てたチョコレート色の玉子焼き。


 隕石のように固められたおにぎりが2つ。さらにお茶の葉たっぷりのお茶が入った湯飲みがあった。


 ジャガーの前には、焦げ目のない、鮮やかな黄色のふわっとした玉子焼きと、丸めな三角に整ったおにぎりが2つ。そして、茶柱が立ったお茶が入った湯飲みがあった。


 なぜか、ジャガーの方だけに、割り箸とおてふきが置いてあった。



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