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妄想∞短編小説

第7章 緑×黄 2話

大「なぁ、亮ちゃん」

錦「ん?」

大「今度デートしよ」

大倉の言葉に錦戸は分かりやすく顔を赤くして固まる

大「亮ちゃん?」

錦「お、おん、デート…な」

大「でさ、遊園地行きたい。ええとこあるから」

錦「遊園地…な、どこ?」

大「あんま知られてないとこなんやけどな、めっちゃええとこらしいねん」

錦「ふへー、そんなとこあったんやね」

大「亮ちゃん、人少ない方がええやろ?」

錦「うん、ありがと」

錦戸はふんわり優しく笑う

~当日~

大「亮ちゃん」

錦「何?」

大「お化け屋敷行きたいんやけどええ?」

錦「え、ここってお化け屋敷怖い?」

大「口コミによるとそこまでじゃないらしい、亮ちゃん怖いん?」

錦「はっ?なわけないやろ、行くで!」

錦戸を先頭にお化け屋敷へと向かう

大「亮ちゃん大丈夫?怖かったら捕まってもええんやで?」

錦「大丈夫や…全然怖くないわ」

大「亮ちゃん、俺の裾掴みながらそんなことゆぅても説得力ないで?」

大倉に言われ錦戸はハッとして裾を離す

大「捕まっててええで?」

大倉に言われ錦戸は少し頬を赤くしながら再び裾を掴む
そして、お化け屋敷へと入っていく

大「口コミ通りやな、そこまで怖くはないわ、たまに、脅かしてくんのはビビるけど…これなら亮ちゃんも平…気…」

大倉が呑気に話していると錦戸は必死に大倉の裾を掴んでいる。
そして、暗くてよく見えないが恐らく半泣き状態。

大「亮ちゃん?もうだめやろ?ちゃんと俺に近づき」

大倉がそう言うと錦戸は大倉を抱き締める

大「もう少しやから、もうちょっと我慢な」

お化け屋敷から出ると錦戸はベンチに腰かける
その隣に大倉は座る

大「亮ちゃん平気?」

錦「しばらく休めば平気や」

しばらくすると錦戸は起き上がる

錦「よし、もう平気や…ごめんな待たせて」

大「亮ちゃん、クレープ食べる?」

錦「食べる」

二人は遊園地のなかにあるクレープ屋でクレープを選び、再びベンチに戻ってくる

錦「ん!おいひい!」

大「亮ちゃん、口のまわりにクリームついてるで」

そう言って大倉は錦戸の口のまわりについたクリームをペロッと舐めとる

錦「んっ、ちょっ…おおくらぁっ!」

大「声、大きいで」

錦「誰かに見られたらどうするんや…!」

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