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肝だめし

第1章 墓地


それが余計に焦りを誘い、みんな残されまいと一斉に走り出した

「おい!逃げたらあかん言うたやろ!」

「逃げてへんて!」

「そんなら俺も!」

「わ~!待ってや!」

ここで慌てた伊藤が墓石の土台を踏んだ

「おい!どこ走ってんねん!」

そのまま行こうとしたので注意した

「えっ?ヤバっ!」

本人は無意識だったみたいで焦ってる

これはチャンスだ

「うわ~謝らんと知らんぞ~!」

伊藤を遅らせる為にワザと怖がる事を言う

「ちょっ!待ってや!えっ?どうしよ?どうしよ?待って!」

「知らん、知らん、知らんで~!」

伊藤が戸惑う間にさらにスピードを上げる

「わっ!待ってくれ!す、すいませんでした!」

「誰に謝ってんねん!祟られるぞ~!」

「マジで?いやや!どうしよ?」

「ヤバいで~!!」

「いやぁぁあ~!」

「うわぁぁぁああ!」

最後は俺まで怖くなって大パニック

抜きつ抜かれつのデッドヒートが始まった


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