肝だめし
第2章 異変
欠席したということは何かあったという事
カメラのフラッシュに続いて心霊あるある第二弾である
「マジでこんな事あるん?」
チャイムが鳴っても伊藤が来ないのでみんなと顔を見合した
カメラの不具合や翌日欠席なんて怪談を盛り上げるためのウソ、演出、ヤラセとしか思ってなかった
ベタ過ぎるだけに自分の周りで起こると怖い
それは中村も同じだった
「あいつ祟られたんちゃうか?」
「んなアホな。ありえへんありえへん…」
「でも、さっきまで元気やったやん」
そう、数時間前までピンピンしてた
帰ってから急激に体調を崩したのだろうか?
でも祟りなんて認めたくない
怖くなればなる程、心霊的なものは否定したくなる
「寒かったからな~。風邪でも引いたんやって。明日には元気に来るって」
この時はまだそう信じて疑わなかった