肝だめし
第2章 異変
ピンポ~ン♪
チャイムを鳴らすとお母さんが出てきた
「こんにちは。あの~伊藤君が心配で来たんですけど…」
「あ~わざわざありがとね。あの子、急に熱出して寝込んじゃったのよ。もう下がったから大丈夫なんだけど…」
とりあえず深刻な容態じゃなくて安心した
「どうぞ、上がって」
家に入れてもらって応接間に行くと伊藤が飛び出して来た
「お前のせいで~!」
笑いながら俺の胸ぐらを掴む伊藤
意外にも元気そうだ
しかし太い伊藤がかなり痩せている
かなりキツかったみたいだ
「大丈夫なんか?どないしてん?」
「熱出てな…40度超えたわ」
「風邪か?」
「わからん。とにかく帰ってから熱が出てずっと下がらんかってん」
昨日になってやっと熱は下がり、念のために今日も休んだそう
それを聞いて一安心だが、どうも伊藤の様子がおかしい事に気づいた