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肝だめし

第3章 逃走



「おっ!ええの見つけたやん♪」

前回、俺が一人でここにいた時に森の中からカサ…カサ…という音がずっと聞こえてビビってた

あの音は何かと中村に尋ねるとドングリが落ちる音だと言う

耳を澄ますと数分毎に落ちる音が聞こえ、足元にたくさんのドングリが落ちていた

小石ではガラスを傷付ける可能性があるがドングリなら大丈夫

田中はそれを窓に投げつけていた

カツン…カン…キン…

窓に跳ね返されては雨除けや門柱に当たって落ちてくる

見てるこっちがハラハラするほど騒がしい

「さすがに起きるやろ」

俺は中村が出て来る瞬間を録ろうとラジカセの録音ボタンを押した

どんな言い訳をするかを録るために

しかし中村は出てこない

「はぁ、あかんか…」

あきらめて録音を止めようとした時だった

ミシミシ…

草むらで何かが動いた


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